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コポコポと音を立てながら湧き上がり、上下するコーヒー液が印象的なサイフォン式コーヒーは、19世紀にヨーロッパで発明されました。
そしてフランスで改良され、日本には大正時代に伝わったとされています。
サイフォンで淹れたコーヒーは、コーヒー豆本来の風味を引き出しクリアな味わいになるので、ドリップ式とはまた一味違うコーヒーを楽しむことができます。
目次
サイフォン式コーヒーの原理(仕組み)
サイフォン式コーヒーに使われるコーヒーサイフォンは、
「水の蒸気圧(気圧の変化)を利用してコーヒーを淹れるガラス式の器具」のこと。
サイフォンの本体は、
上部のガラス容器の「ロート」
下部のガラス容器の「フラスコ」
そのフラスコを支える「スタンド」
によって構成されています。
そして、ロート・フラスコを支えるスタンドと、
過熱する「アルコールランプ」や「ビームヒーター」で一式になっています。
サイフォンはギリシア語で「チューブ」「管」という意味があります。
サイフォン式コーヒーは、高いところから低いところへ流れる気圧の性質を利用して、高い温度のお湯とコーヒー粉を浸漬して抽出します。
隙間をなくした管を利用して、液体をある地点から目的地まで、最初の地点より高い地点を通って導くメカニズムの「サイフォンの原理」を抽出に用いることから、サイフォン式コーヒーと呼ばれています。
仕組み
- フラスコ内のお湯が加熱されると、フラスコ内の水蒸気が膨張し、蒸気圧の力でお湯が上のロートへと吸い上げられる
- ロートに入れたコーヒー粉とお湯が混ざり、コーヒー液になる
- 過熱を止めるとフラスコ内の水蒸気が冷えて収縮し、フラスコ内が真空状態になる
- ロートへ吸い上げられたコーヒー液がフラスコ内へ戻される
- その際、ロートに設置したフィルターでコーヒー粉がろ過され、コーヒーの抽出が完成する
出典:倉式珈琲店
サイフォン式コーヒーの特徴
味にブレが出にくい
ドリップ式に比べると、抽出時間をしっかり守れば味に差が出にくくブレが少ないため味が安定しやすいです。
温度が高く、香り高い
サイフォン式は沸騰する手前(90℃以上)で淹れるため、ドリップ式よりも温度が高くなります。
そのため、コーヒーの香りが強く感じられる高い温度のコーヒーを楽しむことができます。
おすすめは、酸味や香りの高い豆を中挽き(グラニュー糖とザラメ糖の中間の粒の大きさ)で淹れるのがおすすめです。
手軽さに欠け、管理が少し面倒
ドリップ式と比べて抽出器具が多く値段もお高め、サイズの大きい器具もあるので、保管場所に困る場合があり手軽さに欠けます。
また、布フィルターの保管など扱い方がデリケートなものもあるので、多くの方は、手軽なドリップ式を取り入れてます。
独特のおしゃれな雰囲気で見て愉しめる
サイフォン式は喫茶店などで使われていることがよくありますが、フラスコの形や抽出時のお湯の動きが独特でおしゃれな雰囲気が感じられます。
また、フラスコの丸い見た目の美しさから、インテリアとして展示されていることもあります。
サイフォン式コーヒーの入れ方
必要な器具
- ロート・フラスコ
・・・上部がロート、下部がフラスコ - ビームヒーターかアルコールランプ
・・・お湯を温める - 竹べら
・・・コーヒー粉を攪拌させる - 布フィルター
・・・サイフォン専用。ろ過器に設置する - ろ過器
・・・コーヒーをろ過する - メジャースプーン
・・・コーヒー粉を計量する - タイマー
・・・時間を1分単位で測る - コーヒーカップ
・・・事前にお湯を入れ温めておく - ケトルやポット、やかん
・・・沸騰したお湯を用意するため - コーヒー粉
・・・中挽きで1杯12~15gほど
おいしい淹れ方
準備
布フィルターの準備
- 流水で洗い良く絞り、ろ過器にセット
- 布フィルターについているタコ糸を引っ張り、蝶結びをして固定
- タコ糸の結び目を布フィルター内部にしまう
お湯の準備
- コーヒー粉は使用するお湯の2割を吸ってしまうので、2割増しで用意する
- フラスコはあらかじめお湯を通して温めておく
- 1杯なら160ml、2杯なら320mlを用意する
ろ過器のセット
- ろ過器のチェーンを下にして、ロートの中に入れる
- チェーンの先のフックをロートの先端にひっかけて固定する
- ろ過器がロートの中心にあるかを竹べらで確認
ヒーターのセット
- フラスコの水滴を拭き取り(フラスコが割れやすくなる危険性があるため)ビームヒーターのスイッチをオン
- 沸騰させる(ロートのチェーンをフラスコ内に垂らし、フラスコの底からボコボコと泡が出てきたらOK)
- 一度火元から離し、ロートにコーヒーの粉(1杯あたり15g)を入れ再度セットする
抽出
①「コーヒー粉が入ったロートをフラスコにセットする」
(ロートをフラスコに刺したときに、ロートから出ているチェーンに気泡がでているときがベストタイミング)
②【攪拌1回目】
・お湯がロートの方へ上昇してきてコーヒー粉も上がってくるので、竹べらで粉が浸透するように沈める。
・攪拌するときは、竹べらの先がフィルターに触れないように。(濁りの原因になってしまうため)
・ここで1分タイマーをオン。竹べらを前後に動かし粉を上下に動かして手早く攪拌する。
(攪拌すると、厚みのある「泡・粉・液体」の三層になっていることがポイント!!)
③【攪拌2回目】
1分経ったら火を止めて、竹べらで渦を起こすようにぐるぐる回す。
(上の層が白っぽくなったらコーヒー粉が持つガスが出た証拠なので抽出が終わってきたことを示す。)
④「コーヒー液がフラスコに落ち切る」
この時、50秒以内にフラスコにコーヒーが落ちていき、ろ過器の表面に泡が残った状態が理想的。
⑤ロートを前後に動かし、ロートとフラスコに隙間ができるようパッキンの部分から中に空気を入れて軽く回して外す。
⑥コーヒーカップを温めていたお湯を捨て、抽出したコーヒーを注いだら完成!
uccさんがとても分かりやすく動画で説明していますので、ご参考までに。
おすすめのサイフォン式コーヒーメーカー
HARIO (ハリオ) コーヒーサイフォン テクニカ 3杯用
3杯用のHARIOのコーヒーサイフォン。
アルコールランプ・計量スプーン・ネルフィルターが付いていて、業務用ガスバーナーも使用でき、汎用性が高いです。
スペアパーツもあるので、万が一壊れてしまっても部品を新たに揃えることができます。
HARIO製品はグッドデザイン賞を受賞したモデルもあり、デザイン性の高さでも評価されています。
TWINBIRD サイフォン式コーヒーメーカー
電気式のお手頃価格のセット。
計量スプーン、ろ過器、竹べらが付いています。
テクニックガイド付きで初心者でも安心して使えます。
ボンマック コーヒーサイフォン・テクニカ ゴールド
コンパクトなゴールドサイフォン。
アルコールランプは自分で用意しなければなりませんが、おしゃれな雰囲気を楽しめます。
ベルギーコーヒーメーカー サイフォン式コーヒーメーカー 横式
2~4人用のクラシカルなめずらしい天秤のコーヒーサイフォン。
インテリアとしても魅力的です。
耐久性があるステンレスメッシュのフィルターを採用し、ペーパーフィルター・ネルフィルターが不要。
サーバーも取り外し可能でお手入れしやすくなっています。
サイフォン式コーヒーはその見た目の特徴もさることながら、ドリップで淹れるコーヒーより味がぶれにくく、はっきりとした香りが出るのも特徴です。
普段とは少し違ったコーヒーを楽しみたい方。
キッチンのインテイリアとしても魅力的なサイフォンコーヒーに挑戦し、おしゃれなひと時を堪能してみてはいかがでしょうか。